新型コロナワクチンについて
2019年12月に、中国湖北省武漢市で新型コロナウイルスの症例が初めて報告されて以降、世界的に感染が拡大し、現在では従来株より感染力が強い変異株も発見され、未だ収束時期が見えません。一方で新型コロナウイルスの感染拡大防止の切り札と期待されているのが、新型コロナウイルスに対する抗体をつくるワクチンの開発です。2021年2月14日にファイザー社のワクチンが製造販売承認され、2月17日から医療従事者などを対象に接種が始まり、現在は一般の高齢者への接種が進んでいます。新型コロナワクチンは、接種することで発症や重症化を予防する効果があります。しかし、ほかの方への感染をどの程度予防できるか、また、接種によってどのくらいの期間、免疫が持続するかはまだ分かっていないため、接種した後も「3つの密(密集・密接・密閉)を避ける」「マスクを着用する」「手指衛生を励行する」など感染予防対策を継続していくことが大切です。
新型コロナワクチンの副反応について、既に報告されている接種後の主な副反応は、頭痛、関節や筋肉の痛み、注射した部位の痛み、発熱などがあります。接種後に痛みや発熱の症状が出たら、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬などの薬を使用することは可能で、これらの症状は接種後数日以内に回復します。まれに重大な副反応として、アナフィラキシーや迷走神経反射などが起こり得るため、接種後は15~30分間接種場所で座って様子をみることになっています。
新型コロナワクチン接種は、予防接種法上「努力義務」とされています。接種による感染予防の良い効果と副反応というリスクの双方を考え合わせ、最終的には自分自身の判断で接種することになりますが、良い効果の方が大きいと思いますので接種をお勧めします。
(ハコラク 2021年9月号掲載)
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