身の回りの作業から健康に
~介護予防につながる日常生活の過ごし方~
周りに要支援・介護認定を受けた方はいますか?まもなく団塊の世代と呼ばれる年代の方が75歳以上に達し、それに伴い要支援・介護認定を受ける方も増えています。厚生労働省でも要支援・介護状態になる前から予防をして健やかな生活が送れるようにしようとする働きが増えています。要支援・介護認定を受ける原因はさまざまですがそのうちの1つにフレイルと呼ばれる状態があります。フレイルとは「加齢により心身が老い衰えた状態」の事を指し、健康と介護状態の中間に位置すると言われています。また、身体に関することだけでなく、精神や社会的な側面も含まれます。フレイルは加齢と共に増加しており60代以上を含めると40%以上(5人に2人)はフレイル状態に該当すると言われています。
原因と同様に対策もさまざまですが、その一部として座っている時間を減らすことと外出機会を作ることが重要と言われています。要支援・介護認定を受けた方の日常生活の内訳を見てみると、簡単な調理が自分でできる方は要支援者で50~60%程度なのに対し、比較的軽度の要介護者では10~20%にも至ります。つまり身の周りの作業を自分であるいは誰かと一緒に取り組むことで、予防につながるということです。掃除や洗濯は立って行うことが多く全身を使う作業です。調理などは物を運ぶのに握力も使い、家事というのは安静にしているより数倍のエネルギーを使うことになります。買い物に至っては外出することで交通機関の利用や、店員との交流など社会とのつながりを保つことにもなります。
新型コロナウイルスの影響もあり気軽に外出ができない状況ではありますが、感染対策を徹底しながら自宅の家事に協力したり、買い物や散歩など普段の活動から外出し、人とつながりを持つ機会を、個人もしくは家族や周りの人と一緒に作ることで、心身を健康に保つことになると思います。
(ハコラク 2021年7月号掲載)
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