みずむしが治らない原因は?
「みずむしの薬を塗っているのに治らない」という話をよく聞きます。これにはいくつかの理由があります。まずは、みずむしのお薬自体にかぶれを起こしている場合です。みずむしの原因菌は白癬菌というカビの一種です。みずむしのお薬にはカビを退治する成分のほか、かゆみ止めの成分、塗った時にスーッとするハッカのような成分、痛みを感じないように麻酔薬の成分、さらには消毒薬や防腐剤などさまざまな物が入っているものもあり、これらがかぶれを起こしてしまうことがあるのです。その場合にはまず、かぶれの治療を行います。かぶれが治まった後にみずむしの菌の検査を行い、菌が残っている場合は、かぶれてしまったお薬と違う成分のお薬で治療をします。
みずむしが完治するにはお薬を両足の裏全体と足の指の間に、最低でも1カ月塗り続ける必要があります。また家族の方にみずむしの方がいらっしゃると再度、菌をもらって繰り返す場合もあります。さらに温泉やスポーツジムなどを利用しているために感染を繰り返してしまう場合もあります。みずむしの菌は足の裏に付着して24時間以内なら洗うと取れるのですが、それを過ぎると皮膚の中に入り込んでしまいます。そういった施設を利用した後はお家に帰ってから足を洗うことで感染を防ぐことができます。適切にお薬を使うこと、そして治った後は再度感染しないことが大切です。
また、最初からみずむしではなかったという場合も実は結構多くあるのです。掌蹠膿疱症や汗疱、とびひ、足底角化症などみずむしのように見える皮膚病があります。その場合、当然、みずむしのお薬は効きません。みずむしの検査は数分で結果が分かります。お薬を塗っていても症状が悪くなったり、改善しないようでしたら皮膚科での診察、検査そして治療を受けられることをおすすめいたします。
(ハコラク 2021年8月号掲載)
みなとまち皮膚科菊地医院
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