歯科のIT化、デジタル化
近年、歯科でもIT化、デジタル化が進んでいます。
レントゲンもフィルムからデジタルへ、カルテも手書きからコンピューターに入力へと変わってきており、さらに最近では診療の機器にも及んでいます。一般的に歯科治療において銀歯などの被せ物を作る際には印象材と呼ばれる材料を使って型取りし石膏模型を作って被せ物を製作します。 しかしながら近年この印象材を使わず、ごく小さな専用カメラを使って歯の写真を撮ることによって型取りをする方法(光学印象)もあります。これにより従来の型取りよりも短時間で終えることができ、印象材の臭いや味に対する不快感や嘔吐反射が強い方にとっては格段に楽に型を取れるメリットがあります。
また、インプラント治療では通常レントゲン、コンピューター断層撮影(CT)や歯型から作られた模型で得た情報からインプラントを入れる場所・角度・深さなどを計画しますが、いくらそれらを使って精密な計画を立てたとしても、実際の処置でその計画とズレが生じてしまうと人工歯根が不適切な場所に入ってしまい早期に抜けてしまったり、最悪の場合、神経や血管を損傷してしまうこともあります。以前はズレを生じにくくするために、おおよその目安となる装置(自家製アナログガイド)を使用することにより大きなズレを防いでいましたがミリ単位の誤差が生じる場合がありました。
現在ではその問題を解消するためにCTデータとコンピューターの専用ソフトウェアでインプラント治療の計画を行い、その計画通りにインプラントを入れることのできる専用の装置を用いる治療(コンピューターガイデッドサージェリー)を行えるようになりました。
詳細はかかりつけの歯科医院などでお聞きください。
(ハコラク 2019年12月号掲載)
略歴
平成10年、日本歯科大学新潟歯学部を卒業し、平成14年、日本歯科大学大学院卒業(歯学博士号取得)。大学病院・東京での勤務医を経て平成18年に西巻デンタルオフィス五稜郭を開院。平成15年から日本歯科大学新潟歯学部歯科補綴学第一講座非常勤講師を務めている。
西巻デンタルオフィス五稜郭
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☎0138‐33‐1221
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