ホワイトニングとセルフホワイトニング
夏が近づくとホワイトニングを希望する方が増えてきます。ホワイトニングには歯科医院で行うもの、サロンで行うもの、市販の歯磨き粉までさまざまな種類があります。
そもそもホワイトニングとはどのようなものなのでしょうか?歴史を調べると1990年頃から実用化が始まり、歯の内部に付いた着色を分解し漂白するものをホワイトニングと呼ぶようになりました。それ以前は歯の内部に付いた色を取り除くことができず、歯の表面の汚れを取る方法しかありませんでしたが、薬を使った漂白方法が開発され急激に広まりました。
本来の意味でのホワイトニングに使用する薬の成分は、過酸化水素や過酸化尿素という薬剤で漂白力の正確な高濃度薬剤は歯科医院でしか扱えません。しかし、最近では歯科医師の在籍しないホワイトニングサロンも増えてきました。それぞれどのような特徴があるのでしょうか?
歯科医院で行うものには、①歯科衛生士が歯の表面の汚れをクリーニングし施術する過酸化水素を主成分とした「オフィスホワイトニング」②歯科衛生士が歯の表面の汚れをクリーニングした後、患者自身で行う過酸化尿素を主成分とした「ホームホワイトニング」③オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用した「デュアルホワイトニング」があります。一方、ホワイトニングサロンでは、歯科医師や歯科衛生士以外は、口の内を触れる事ができないため自身で行います。「セルフホワイトニング」といって漂白をしないホワイトニングが主体で歯の内部に付着した着色には不向きですが、歯の表面の汚れを浮かして取る方法で安く短時間で済みます。
ご自身に合ったホワイトニング方法をお選びいただければと思います。しかし、ホワイトニングの前にやらなければならない事があります。虫歯や歯周病があってはホワイトニングをしても健康的とはいえません。まずは歯科医院で口の中の点検をしてもらってみてはいかがでしょうか。
(ハコラク 2018年9月号掲載)
略歴
平成16年、岩手医科大学を卒業。平成18年、同大学口腔顎顔面再建学講座入局。平成19年、同大学大学院に入学し、平成23年に卒業。道内外の歯科勤務を経て平成28年、シュンデンタルクリニック開院。岩手医科大学非常勤講師。SJCD(Society of Japan Clinical Dentistry)理事。歯学博士。
シュンデンタルクリニック
函館市石川町461-38 ☎0138-47-3737
http://shundc.jp
■診療科目/歯科、歯科口腔外科、小児歯科、矯正歯科
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