本場・大阪の味を函館に広めた
北海道の〝元祖たこ焼き〟を次世代へ
大阪発祥のたこ焼きを道内で初めて販売したとされる「くいだおれ太閤」。大阪出身の初代・鈴木清一さんが、函館市松風町に「鈴木商店」の名で食堂を立ち上げ、メニューの一つだったたこ焼きを、夜店やバスの移動販売で広めたのが始まり。その後、移動販売車をフランチャイズチェーン店に託し、1992年に現在地で店舗を再開。函館公園の花見売店や亀田八幡宮例大祭に出店する屋台は、地域の風物詩となった。
看板メニューの「本格たこ焼き」は、生地と道産の真ダコのみで焼く素朴な一品。サラリとした特製ウスターソースを掛けた生地は、表面がパリッと香ばしく、中はトロトロで、何個でも食べたくなる軽い口当たりが世代を問わず愛されてきた。マヨネーズを使ったアレンジたこ焼きやお好み焼きなどの鉄板メニューを新たに増やし、店の継承に努める3代目の鈴木大介さんは、「今はいろいろなたこ焼きがありますが、はじまりの味を知ってほしい」と、時代に合わせながら伝統の味を守っている。
(ハコラク 2022年8月号掲載)
くいだおれ太閤 宝来町本店
函館市宝来町22‐19
☎0138‐23‐4004
15:00~22:00
(日曜・祝日は12:00~21:00)
※各30分前L.O
水曜定休 禁煙