電車車両を使ったラーメン店
ちょっとした非日常感も楽しめる
函館アリーナ近くにある「ブルートレイン」は、旧国鉄で活躍していた貨物列車の最後尾「緩急車」を活用しており、店内には鉄道ファンが置いていったという貴重な鉄道グッズがずらりと並ぶ。「毎日食べても飽きないラーメン」をコンセプトに37年来の味を届けているのは脱サラ後、函館市内にあったラーメン店でノウハウを学び、開業した森川明仁店主と妻のみつ子さん。店の雰囲気に合わせメニューや麺の量は「普通」「急行」「特急」と電車にちなんだネーミング。塩、しょう油、味噌とスタンダードな味を揃え、早朝から上ノ国町産の豚の丸骨、南茅部地区産のコンブ、香味野菜を煮込んだスープは軽い口当たりながらコクがあり懐かしさも感じられる。大釜の中でゆったりと泳がせてゆで上げる全卵を使った中細麺に程良く絡むのは、じっくりと鍋で焦がした上質な豚の背脂で、カリカリとした食感がアクセントに。手間暇を惜しまず提供される一杯は、毎日通い詰める常連客を生むほど味わい深い。
(ハコラク 2022年5月号掲載)
ブルートレイン
函館市湯川町1‐26‐22
☎0138‐59‐5051
11:00~16:00
火・水曜定休
禁煙 P有り