調理に水を使い分け夫婦二人三脚でつなぐ味
「そば処いがら志」が暖簾を掲げたのは60年以上前。現在は2代目の五十嵐正尚店主が妻の光恵さんと一緒に店を切り盛りし、そばのほか丼物なども揃え、近所への出前も請け負う〝街の食堂〟として親しまれている。昔ながらの製法と味を守る自慢のそばは、道産そば粉を使用する二八の自家製麺。水にこだわり、そばをゆでる時は酸性水、つゆには味をまろやかにするアルカリイオン水を使い分けて丁寧に調理する。寒い季節に人気なのが、とろみのあるつゆが特徴の「いか天カレー南そば」。参加する「函館そばや友の会」で10年ほど前に「イカ」をテーマにしたのをきっかけに、光恵さんが考案し定番メニュー入り。イカの天ぷらはかみ切った時につゆが跳ねないよう一口大。カツオとサバダシを利かせた「かけそば」用のつゆとカレーが見事に調和し、風味豊かなそばに絡めてすすれば体が芯からぽかぽかに。「夫婦2人で続けられる限り頑張りたい」と力を合わせ、継いできた店の味を提供し続ける。
(ハコラク 2022年 3月号掲載)
そば処 いがら志
函館市柏木町24‐14
☎0138‐51‐6806
11:00~15:00
第2・4日曜定休
禁煙 P有り