手作りアップルパイが自慢の古き良き時代の喫茶店
函館アリーナのそばに立つ「ポーム」は、懐かしさを感じる喫茶店。店主の古川貴子さんは、幼い頃から菓子作りが好きで、大阪の調理師学校を卒業すると飲食店で修業。故郷に戻ると、当時この場所にあった喫茶店「オパール」の店舗を引き継ぎ開業に至った。
看板メニューは、フランス語でリンゴを意味する店名の由来にもなった「アップルパイ」。道産生乳100%のバターで焼く香り高いパイ生地に、風味と食感が生きるリンゴのコンポートがゴロリと入り、自家製ラムレーズンがアクセントに。数年前からパンも手作りし、「山型食パン」や「ゴマとチーズのブレッド」を予約制で販売。トーストメインの「モーニング」は、2種類のパンを組み合わせて出すこともあるという。この味を求め遠方から訪れる人も多く、母親と一緒にやってくる小さな常連客を、「自分の子供のようにかわいい」と古川さんは顔をほころばせる。長年かけて築いたあたたかな店の雰囲気は、こだわりの味に欠かせないエッセンスだ。
(ハコラク 2021年6月号掲載)
エレ・パティシェール ポーム
函館市深堀町31‐54
☎0138‐54‐6901
11:00~18:30
(18:00L.O)
木曜定休
禁煙 P有り