夫婦二人三脚で作り続ける
お腹も心も満たす味
「中和廊」は山の手の住宅街に店を構えて40年。かつて大門地区にあった「福新楼」や横須賀市で修業した川合健治さんが、妻・秀子さんと本町で立ち上げた中国料理店「寿園」が始まりで、店名も新たに現在の場所に移転。厨房では健治さんが小気味良く中華鍋を振り、使い込まれた切り株のまな板で秀子さんが次々と食材を切り分ける。約半世紀に渡り〝自分がおいしいと思う味〟を作り続け、夫婦二人三脚で店を守ってきた。今でこそ遠方からも客が足を運ぶほどその味は評判だが、開店当時は窓から青函連絡船が見えるほど周囲は畑ばかりで、地域の人々に支えられていたという。創業から変わらず愛される「三麻メン」は、具材の旨味が染み出す優しい味わいのスープを口にすると思わず笑みがこぼれる。まかない料理から生まれた「ムースールー炒飯」は、キクラゲや卵の甘じょっぱい炒め物が炒飯と相性抜群。真心こもった料理の数々は、川合夫妻のあたたかな人柄と相まって多くの人の記憶に刻まれている。
(ハコラク 2020年6月号掲載)
ラーメン 中国料理 中和廊
函館市山の手3‐21‐1
☎0138‐53‐2096
11:00~14:30L.O
17:00~19:30L.O
不定休
喫煙可
P有り