店の名をしっかりと背負い一日一日、懸命に握る
昭和44年から松風町で暖簾を掲げる「大門 福寿し」。2代目としてカウンターに立つ長谷川憲店主は、知り合いの小料理店を手伝ったのをきっかけに食の世界に魅了され、先代である父・秀幸さんのもとで修業。寿司はもちろん、宴会などの一品料理でもその腕前を発揮する。「寿司は素材が7割」と話し、鮮度の見極めを大切にネタの状態を日々自分の舌で確認しながら、切り方、締め方、握り方などを変えている。中でもその時々に全国から取り寄せ、良いネタを厳選するサバなどの光ものが人気で、臭味が無く素材の上品な旨みが生きる絶妙な締め具合に、昔からのファンが多いのもうなずける。
大門地区で50年。客の好みは変化し、かつて使わなかったネタも扱うようになった。「父の味を守りながら、時代に合わせて自分の色も出していきたい」と長谷川店主。創業から店内を見守る「福寿し」の看板を背に、客と魚に真摯に向き合う日々を積み重ねている。(ハコラク 2019年3月号掲載)
大門 福寿し
函館市松風町15‐2
☎0138‐22‐8028
16:00~22:00
日曜定休
P有り(10台)