昔懐かしいくじら餅や 作りたてのおはぎ…
1世紀以上愛される店
電車通り沿いに大きな黒塗りの看板を掲げる「大黒餅」は、100年ほど前にもち屋で修業した工藤松太郎さんが函館市末広町で開業した和菓子店が始まり。1934年の函館大火で店舗が消失したため、同年、今の場所へと店舗を移転。現在は創業者の孫で4代目の工藤幸一店主が店を守っている。
厨房には尺貫法のはかりや石炭の調理釜などが揃い、使える器具は工夫を凝らし今も活用。商品はうるち米、七飯町産のもち米、北海道産の小豆などを材料に、初代から変わらない製法で添加物を使わずに製造し、米粉や砂糖の配合を調整するなどブラッシュアップも続けている。幸一店主が後を継いでから通年提供を始めた「おはぎ」(各180円)は、注文を受けてから、あんでもち米を包む。つぶあん、こしあん、みそあん、白あんの4種類の味を用意しており、年齢・性別問わず人気。昔ながらのガラスケースには「べこもち」(180円)や「くじらもち」(200円)が並び、幸一店主は「いつも通りの仕事をしているだけ」と、気負うことなく継いできた懐かしい味を提供している。
(ハコラク 2024年4月号掲載)
大黒餅
函館市堀川町7‐1
☎0138‐51‐7405
10:00~17:00
※無くなり次第終了
不定休
P有り