中国料理一筋50年以上の店主が
一代で築いた愛され続ける味
「中国料理 皇林」の扉を開けると、中華鍋を振る小気味よい音とともに食欲そそる香りが漂ってくる。店主の花岡幸治さんは、東京の大学に在学中、中華料理店でアルバイトしたのを機に料理人の道に。四川、北京料理と中国人シェフの下で腕を磨き、函館市日吉町で「幸園」の名で店を立ち上げ独立。1989年、現在地に店を新築した際、麺類中心だったメニューに本格中華の一品料理を増やし、「皇林」と店名を改めた。蒸したてのシューマイにモチモチ皮のエビギョーザ、ネギダレ香るユーリンチー…。コース料理を定食のように仕立てたボリューム満点の「やきそばセット」(1200円、昼は14時まで、夜は17時から提供)は、20年以上愛される定番。焼きそばか五目あんかけラーメンから選べ、共に鶏ガラと丸骨を半日以上煮込むスープをベースに、具材の旨みを溶け込ませたしょう油あんが味の決め手。「こだわった味をおいしいと言われると嬉しい。料理を作るのが好きなのが長く続けられた秘訣かな」と、変わらぬ味を守っている。
(ハコラク 2023年5月号掲載)
中国料理 皇林
函館市花園町3‐17
☎0138‐56‐7055
11:00~21:00(20:00L.O)
木、第2・4水曜定休
禁煙 P有り