手間暇掛けて生み出す本物の味を
〝ごく〟気〝楽〟に味わえる名店
一般家庭にも洋食文化が浸透し始めていた約45年前に函館市美原で開業し、1982年、現在の場所へ移転した「洋食のごくらく亭」は、年月を経て重厚感が増した壁や床、丁寧に整えられたインテリアが懐かしさを誘う昭和レトロな洋食店。東京銀座の洋食店で技術を身に付け、真摯に料理に向き合い続ける牛山博康マスターと、接客を担当する妻の良子ママが二人三脚で店を切り盛りしている。メニューはハンバーグ、牛ステーキ、ビーフシチューなどを揃え、ソースはもちろん、ドレッシング、マヨネーズまですべて手作り。中でも店の顔でもあるデミグラスソースは、エキスを抽出するのに牛骨を折ることから始め、完成まで8日間も掛かると言う。その旨味を堪能できる「牛スジシチュー」(1480円)は、煮詰めた赤ワインが上品に香る、ぜいたくな一皿。やわらかな牛スジ肉、軽く油通ししたパプリカやジャガイモの歯ざわりも楽しい。バターと生クリームが引き出すコクも豊かで、余韻を残す後味をいつまでも追いかけたくなる。
(ハコラク 2023年4月号掲載)
洋食のごくらく亭
函館市中道2‐49‐21
☎0138‐51‐9061
11:30~14:30
17:00~20:00L.O
水・木曜定休
禁煙 P有り
キャッシュレス決済利用可