活気に満ちた大門横丁でおばんざいを肴に杯を交わす
廣川さんもその一人。２年前の２月、寒い中、徒歩で家路を急いでいると、高砂通から大門横丁内に見えたちょうちんの「おでん」の文字に魅かれ、吸い寄せられるように店内へ。立ち上る湯気とともにふわりと広がるダシの香りが食欲をそそるおでんや、店の一押し「本マグロ中落ち」、奈美女将が作る「カレー」や「豚の角煮と味玉」など自慢の一皿を肴に、洋州男大将にすすめられるまま日本酒の杯を重ねるうちに、すぐに隣客とも打ち解け、今では毎週通う常連に。「料理はどれもおすすめで、みんなに紹介したくなる。知人や札幌にいる主人が来函した時は必ずこの店に連れてきます」と、仕事終わりや休日に、複数で連れだって、または一人でふらりと足を運び、お腹も心も満たす楽しい時間を過ごす。さまざまな人が訪れる大門地区。廣川さんは「地元客や観光客を問わず、気付けばみんなで盛り上がっている絶好の社交の場。知り合いもたくさんでき、おかげで充実した〝函館ライフ〟を送っています」と満面の笑顔を浮かべた。
（ハコラク ２０２４年１１月号掲載）
呑みどころ 花もめん
函館市松風町７‐５
函館ひかりの屋台大門横丁内
☎０８０‐８２９１‐１１０７
１７：００～２３：００
火曜定休 喫煙可
私のご褒美ごはん⑥／プレミアホテル 廣川真由美さん 呑みどころ 花もめん
中島廉売の鮮魚店から仕入れる鮮度抜群の「本マグロ中落ち」（８５０円）や、黒糖を隠し味にした甘ダレが染み込む「豚の角煮と味玉」（７５０円）には、青森県の「田酒」（１杯１，０００円）や秋田県の「山本」（同１，０００円～）などの日本酒を合わせたい。
ガラスボウルにエビやワカメが映える、のど越し滑らかな茶わん蒸し（６５０円）。常連客の熱烈なリクエストで、毎日メニューに並ぶようになったほど人気を集める。
パンと食べる「カレー」（９５０円）はゴロゴロとした野菜がたっぷり。グラスワイン（６００円）も用意している。
日高コンブやカツオ節など５～６種の食材を使い半日かけてダシを取るおでんは３種盛り４００円、５種盛り６００円で追加自由。いろいろな料理が楽しめるように、具材は小ぶり。
初めて顔を見せる客でも常連客のようにあたたかく迎える山本夫妻。「大将や女将とは年齢も近く話題が尽きない。いつの間にか主人も含めた家族ぐるみの付き合いになっていて、大将からはゴルフを教わっています」と廣川さん。
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