創作意欲をくすぐる和洋折衷の料理で
種類豊富な美酒に酔いしれる
「二代目佐平次」は、2008年に開店した居酒屋。函館市内のホテルで洋食の料理人として修業した山形智店主が、魚介、肉、野菜と地元の食材をメインに、定番の居酒屋料理から洋食の技を生かした一品まで、種類豊富な酒とともに提供。今年から第2・4木曜の月2回「天ぷら正宗」として暖簾を掛け替え、1日10人限定で予約制の天ぷらコースをスタートするなど、新たな挑戦も始めている。
「なかなか予約が取れないので結婚記念日に妻と利用したり、前々から予定を決めて来ることが多いですね」と話す近さんが、毎回まず楽しみにしているのがお通し。この日は豆腐のエスプーマ、フリッタータ、紫イモの冷製スープ、パテ・ド・カンパーニュなど、手の込んだ6品がプレートを彩り、前菜のような華やかさに気持ちも浮き立つ。フキノトウのソースが爽やかな「エゾ鹿ロースト」や焦がしバターソースと菜の花のソテーが色鮮やかな「桜ますのムニエル」など、その日の気分で季節のアラカルトを注文すると、「山形さんが日本酒やワインが好きなこともあって、どれを食べてもお酒が進む」とにっこり。特にメニューに乗り切らないものを含め100種類以上を全国から取り揃える日本酒には希少なものが多く、道南産のナチュラルワインが味わえるのもお気に入りだ。
料理と酒を組み合わせて楽しんでいると、仕事柄つい気になってしまうのが料理の食材や調理法。「フィメ・ド・ポワソンの代わりに和風ダシが使われていたり、和食の人間はしないような発想も見られて勉強になる」と、美食を堪能しながら創作意欲を刺激させられる。
(ハコラク 2025年4月号掲載)
二代目 佐平次
函館市五稜郭町4‐13
☎0138‐51‐3939
18:00~23:00
(21:30最終入店、22:00L.O)
月曜定休(月2回不定休あり)
禁煙
P有り(2台)
キャッシュレス決済利用可