戊辰戦争最後の舞台となった五稜郭や激動の歴史を伝える「第56回箱館五稜郭祭」(協賛会主催)が17、18の両日、函館市内で開かれる。恒例だった「維新行列・音楽パレード」、「土方歳三コンテスト」は行われず、五稜郭公園でのイベントが中心となる。
両日午前10時~午後4時に行う特別イベントは、公園内特設ステージや一の橋前広場で実施。「五稜郭コスチュームプレイヤー大集合」は愛好者団体「マスカレード」の約150人が参加し、17日は5組がステージイベントに出演予定。同パレードで運行していた大型山車や幕府海軍旗艦「開陽丸」、黒船「ポーハタン」を展示するフォトスポットは当初予定を変更し一の橋広場で実施する。
人気ロボットアニメ「城郭合体オシロボッツ」に新しく「五稜郭」が参城し、一の橋前広場で特設ブースを設置。オフィシャルグッズ販売などを行う。このほか同広場ではキッチンカーも出店(5台を予定)する。
18日午前10時から午後4時までは公園特設ステージでのイベントが多彩。これまで戦闘パフォーマンスを演じてきた「箱館稜雲社」は殺陣を披露。神奈川県浦賀市の「芝浜社中」は、千代ケ岱の戦いで戦死した中島三郎助父子の物語を題材にした二人芝居「アボルダージュ浦賀へ帰る」を公演する。土方歳三生誕の地、東京都日野市で活動する真剣抜刀術「日野ちばい塾」は日本刀真剣で試し斬り、演武を行う。
このほか函館のシンガー・ソングライター相田日芽さんが会場に歌声を響かせ、NPO法人市民創作「函館野外劇」の会が今夏の公演をPR。陸上自衛隊音楽隊第11音楽隊や函館地区吹奏楽連盟の演奏後、午後3時50分ごろから餅まきを行う。
関係者による碑前祭は17日の午前中「中島三郎助父子最後之地」碑前、「碧血碑」前など市内4カ所を巡る。実行委は「これまでの伝統を継承し、真剣を使った迫力満点の演武や演奏など多彩なパフォーマンスを繰り広げることで、ひと味違った新しい体験を楽しめる」とし、来場を呼び掛けている。詳しい内容は公式ホームページで。(山崎純一)



