国の特別名勝および天然記念物に指定されている十和田湖と奥入瀬渓流を有し、東北きっての観光地として名高い十和田市。そんな豊かな自然が織り成す景勝地に加え、市街地に足を延ばせば、日本の道・百選や新・日本百景に選ばれた官庁街通り、十和田市現代美術館やアート広場が整備されるなど、自然と美しい街並み、アートが三位一体のバランスで都市を形成し、独自の文化を築いている。
■奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)
十和田八幡平国立公園内にあり、十和田湖畔子ノ口から焼山までおよそ14キロに渡る散策道が渓流沿いに続く名勝。見どころの一つ、中央地点あたりに位置する「雲井の滝」は、高さ20メートルの断崖から3段になって豊富な水量の水が落下し、絶え間なく流れる様子は圧巻の迫力。木々やコケの緑色と真っ白に輝く飛沫のコントラストも美しい。
●十和田市奥入瀬渓流0176ー74ー1233(奥入瀬渓流館)
■十和田湖
十和田火山の噴火によって形成された山上にある二重式のカルデラ湖。周囲の長さは約46キロを誇り、周辺に広がる自然林はヤマザクラ、深緑、紅葉、雪景色と四季折々の表情を見せる。遊覧船に乗り湖上からの景色を愉しむのもおすすめ。
十和田市十和田湖 0176ー75ー1531(十和田湖観光交流センターぷらっと)
十和田を代表する名物と言えば「十和田バラ焼き」。バラ肉と玉ネギにタレを絡めて鉄板で豪快に炒める韓国のプルコギのような甘辛い味付けが基本。戦後、三沢市の米軍基地から払い下げられた牛バラ肉が安く手に入ったため、家庭で食されるようになったのが発祥と言われ、2010年のBー1グランプリ参加を機に全国的に知名度を上げ、現在は市内飲食店80店舗以上で提供されるほどに成長した。昭和の風情漂う「焼肉 大昌園」は朝鮮半島から移住した金義廣代表の父が創業し今年で50年。以来、継ぎ足してきた秘伝のタレが自慢の「バラ焼き」は甘くやわらかいバラ肉、脂が染み込み飴色に輝く玉ネギの旨みに箸が止まらなくなる。どこか懐かしくやさしい味が老若男女に長く愛されるのだろう。
■焼肉 大昌園
十和田名物「バラ焼き」(648円・税別)は注文を受けてから具材と自家製タレを良く絡めて提供。食欲を掻き立てるしょう油ベースの甘辛い味はビールにもご飯にもぴったり。
●十和田市稲生町16ー8 0176ー23ー4413 10:30~22:00 第2・4水曜定休 P有り(4台)