函館市教委は1日、新たに函館港緑の島(大町)イベント広場内に設置したスケートボードエリアをオープンした。本格的なセクション(障害物)を使い競技を楽しめる無料の場所ができたことを集まった関係者が喜んだほか、早速足を運んだ利用者が自由に滑りを楽しんだ。
市内ではこれまで安全上の理由などから、スケートボードが使用できる公園、施設がなく、同広場のみ認められていた。市民からの利用可能な場所づくりの要望が根強くあったほか、近年、競技が五輪の種目に採用され、日本選手が活躍し機運が高まったこともあり、市民のニーズを把握するため、暫定的な設置につながった。
エリアは、函館港側、多目的広場奥の区画で、面積約1500平方メートル、函館山と海を望む抜群のロケーション。全国でスケートパークやアイテムを手掛けるロハス&デザイン(日乃出町)の船越信広代表(51)がセクションの設計やデザイン、施工を担当。公式用の面材を使い、世界基準と自信作のバンク(坂)やクオーターランプ、スパインなどさまざまなトリック(技)に挑める14点を設けた。
利用開始にあたり、大泉潤市長は「初めて市が設置したものを利用してもらうことになる。皆さんの意見を聞きながら、さらに使いやすいようにブラッシュアップ、機会や施設の拡大に向け検討していきたい」とあいさつ。エリアを管理、運営する函館アーバンスポーツ協会の松倉理加会長(41)は「念願のスケートボードエリアが無事オープンできた。市民や市外から訪れる愛好者が、ルールを守って楽しく利用してもらえるよう、スタッフ一同努めたい」と述べた。
エリアはスケートボード以外にも、BMX(自転車)、MTB(マウンテンバイク)も利用できる。時間は午前9時からで、9月30日までは午後7時半、10月1日~11月3日は午後4時半まで。市は、ルールとマナーの順守のほか、小学生以下の利用者にはヘルメットとプロテクターの着用を呼び掛けている。(竹田 亘)