周術期における手術室看護師の関わり
皆さんは周術期という言葉をご存じですか?周術期とは手術を受ける患者さんの術前・術中・術後を通した全期間のことです。手術室看護師は執刀医にメスなどを渡し手術の進行を直接的にサポートするイメージが強いと思いますが、手術中だけではなく手術前・後にも患者さんと関わっています。
術前は手術を受ける患者さんにとって、不安が大きくなりやすい時期です。そのため、心と体の準備を行う大切な期間となります。手術前には手術室看護師による術前訪問があります。術前訪問では、手術室での流れを説明し、周術期で必要な患者さんの情報を集めるため話を聞きます。その中で、手術への不安なども聞くことにより、患者さんやご家族が少しでも手術を受け入れられるよう手助けをします。また、手術室看護師は必要な患者さんの情報を得た上で、患者さんが安心して手術に臨むことができるように医師や病棟看護師と連携を取り、その人に合った対策を立てています。
手術後は、合併症などの問題が起きないよう、病棟看護師と手術中の情報を共有します。状況に応じて術後訪問を行い、患者さんがどれくらい回復しているか、合併症が起きていないかなどを確認します。手術後にも今後の生活へのさまざまな不安が考えられるため、病棟看護師と連携を図ります。 手術は患者さんだけでなく、ご家族も不安になります。手術室看護師は患者さんやご家族が手術を受け入れ、少しでも不安なく手術当日を迎えられるよう関わっています。また、手術をゴールとするのではなく、退院後の生活をイメージできるよう手助けしています。患者さんやご家族と関わる時間は限られていますが、少しでも不安を減らし手術を受けていただくためにも、何か心配なことがあれば、手術室看護師へ声をかけて下さい。
(ハコラク 2019年12月号掲載)
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