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PRODUCT HISTORY/『函館カール・レイモンのハム・ソーセージ』 函館カール・レイモン

函館カール・レイモンのハム・ソーセージ

株式会社函館カール・レイモン 代表取締役社長 髙橋俊幸さん

製造風景

製造風景

    時代が変わっても揺るがない“本物の味”を作り続ける

    大正時代の函館で〝胃袋の宣教師〟が築いた味
    道南育ちの新鮮な豚肉で、本場ドイツの伝統製法を受け継ぐハム・ソーセージを作り続ける「函館カール・レイモン」。創業者のカール・ワイデル・レイモン氏は、ドイツ人の食肉加工マイスター。代々食肉加工職人という家系に生まれ育ち、アメリカでソーセージの缶詰製造技術を学んだ帰路、日本に立ち寄ったのが今から100年前。観光のつもりが仕事の依頼で長期滞在することになり、1925年、函館で巡り合った伴侶の故郷に店を構えるに至った。当時日本は、ソーセージはおろか肉を食べる習慣も無かった時代。冬の保存食としてドイツで伝統的に作られてきたソーセージは、しっかりと塩漬けされ、スパイスや燻煙の香りが強かったこともあり、なかなか受け入れてもらえなかったという。しかし日本人の口にも合うよう少しずつ味を調整し、余計なものは一切加えず、肉本来の味を引き出す健康的なハムやソーセージを作り続けると、次第にその味が評判を呼び、本物の味を伝える〝胃袋の宣教師〟として函館をはじめ全国でもその名が知られるようになった。

    マイスター直伝の伝統製法を時代に合わせて受け継ぐ
    戦時中の迫害による工場停止など幾多の荒波を乗り越え、晩年は元町の工場で腕を振るっていたレイモン氏は、89歳で初めての弟子を取り、1983年に設立された「函館カール・レイモン」へとその味を継承した。毎朝工場に届けられる豚の生肉は、部位ごとに手作業で切り分け、肉を包むケーシングは「ソーセージ」には羊の腸、「サラミ」には豚の直腸、モモ肉から作る「ロオルハム」には手で縫い合わせた豚の膀胱を使用するなど、燻煙成分を良く通し豊かな風味を実現する昔ながらの天然素材にこだわり製造している。職人の経験や感覚が重要な工程も多く、成形作業など味に影響が出ない範囲の機械化を図りつつ、ごまかしのない自然の味を大切にする基本姿勢は、工場が大きくなっても変わらない。昔ながらの職人技から生まれた商品の特性を化学的に分析・数値化するのは容易ではないが、伝統の味を絶やさず次世代に伝えられるよう製法のマニュアル化にも取り組み、近年はISO9001の認証を受けるなど、第三者による品質や安全性の認証取得にも力を注いでいる。

    創業者の思いと功績を伝え地元の誇りとなれる味へ
    パッケージの裏に書かれている原材料名を見るとそのシンプルさに驚く。ドイツの製法では一般的に使用されない砂糖が入っているのは、創業当時の日本人が欧米人に比べて体が小さく、栄養状態も良くなかったことから、「食べることで元気になって欲しい」と特別にレシピに取り入れたものが受け継がれているのだという。「原材料の銘柄にこだわるのではなく、肉に元々備わっているおいしさを引き出してきた味。特別なことをしているわけではないんです」と、レイモン氏から引き継いだ思いを髙橋俊幸社長は語る。1992年に完成した本社工場では全国に先駆けて製造工程を一般公開し、中世ドイツの街並みを再現した見学通路でレイモン氏の生き様やハム・ソーセージの加工法を伝える展示を行ってきた。「食を通して人々の幸福を願い、ドイツの食文化普及に努めた功績を知ると、今に伝わる商品の味わいも違って感じられる。本社工場やレイモンハウス元町店の展示をぜひご覧いただき、本物のハムやソーセージを知って欲しい」と、94年に渡る歴史と伝統の味を未来へと繋いでいる。


    株式会社函館カール・レイモン
    函館市鈴蘭丘町3‐92
    フリーダイヤル0120‐39‐4186
    受付/8:00~17:00 
    水・日曜、祝日定休 

    ハコラク2020年1月号掲載



     










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