自家焙煎コーヒーと手作りハムを
豪華列車に乗った気分で満喫
「喫茶タイム」は、1954年に函館市松風町で創業した喫茶店「大門コーヒー苑」が前身。75年に店名新たに千歳町に移転した際、小林博行店主の父で先代の吉男さんが、家具職人だった経験を生かし、ヨーロッパの長距離夜行列車「オリエント急行」をモチーフに現在の店舗を作り上げた。列車の乗車口を思わせる鉄の扉を開けると、床に敷き詰めた真っ赤なじゅうたんやタータンチェックのテーブルクロス、アンティーク風の調度品に囲まれ、豪華な食堂車に乗り込んだ気分に。ノスタルジックな空間で味わえるのは、3種類のコーヒーの生豆を、ロースト直後に急冷して香りを閉じ込める自家焙煎のブレンドコーヒー。本町のパン店「ぱんせぼー」の角食を厚切りする「トーストセット」をはじめ、軽食に欠かさず添えるロースハムは、余分な脂を削ぎ落した塊肉を塩漬けし、熟成後、深煎りしたコーヒー豆で燻煙する名物で、手間を惜しまず積み重ねるこだわりで店の味を築いている。
(ハコラク 2023年1月号掲載)
喫茶 タイム
函館市千歳町8‐12
☎0138‐22‐690
1 8:00~18:00
(日曜・祝日は17:00まで)
※冬期は8:30~
無休
喫煙可
P有り