古民家を舞台に現役大学生が腕を振るう
人々に世界を伝える多国籍居酒屋
2019年、大正時代に建てられた旧・野口梅吉商店を舞台に地元大学生らが立ち上げた「わらじ荘」。シェアハウスとして共同生活を送りながら、喫茶店や図書室の運営から地域を盛り上げるイベントまで多彩に活動し、今年6月、建物の1階で多国籍料理と珍しいビールが楽しめる居酒屋「カルペ」がグランドオープンした。
シェフを務めるのは北海道教育大学4年生の岩崎豪さん。留学やポルトガルの料理店へのインターンシップなど世界14カ国を訪れた経験から、道南食材を使った世界各国の料理を日替わりで提供。この日登場した肉料理はイタリア料理「ポルケッタ」をミョウガとマイタケで和風にアレンジ。北斗市産トマトのフレッシュ感と濃厚な旨味が凝縮された「トマトパスタ」や七飯町の有機栽培ビーツとシシトウのリゾットを薄焼きにして組み合わせた「ビーツのサラダ」など、ほかでは味わえない驚きある一皿に仕上げる。「海外に行くと自分は日本が大好きなことに気付くんです。交流の場として色々な人が集まり、料理を通して世界に興味を持ってもらえたら」。趣き深い古民家の一角で一日一日、大切に振る舞う料理は、新しいことが始まるようなワクワクした気持ちにさせてくれる。
(ハコラク 2020年11月号掲載)
旅とビールと弁天町 カルペ
函館市弁天町23‐5
☎080‐6080‐5035
17:00~23:30(23:00L.O)
※完全予約制
月・火曜定休
禁煙 P有り