介護保険外サービスの役割
いつまでも「自分らしい生活」を続けるために
介護が必要になっても食事や家事などの生活を支える基本部分はある程度介護保険サービスなどでカバーされます。しかし、生活の基本部分だけではなく、介護が必要になる前の「大切にしていたこと」が続けられてこそ「自分らしい生活」と言えるのではないでしょうか。
このような「自分らしい生活」をサポートするのが介護保険外サービスです。介護保険などの公費を利用しないためサービスの内容や時間に公的な制限がなく、個別対応ができることで個々の「喜び」や「楽しみ」を引き出し「自信」につなげるという部分に力が発揮できるサービスと言えます。例えば「通い慣れたなじみの美容室に行きたい」「いつもはベッドの上での生活だけど、家族で出掛けて季節を楽しみたい」「冠婚葬祭に参列したい」など、「大切にしていたこと」をあきらめないサポートにニーズが高まっています。着替えや整容などの外出準備、目的地までの移動手段、外出先でのおトイレや椅子などへの移動、食事のことなどを考えると難しいとあきらめてしまうことが多いと思います。しかし、それが専門のスタッフのサポートで可能になるとすれば「大切にしていたこと」ができた達成感はご本人様の満足感だけでなく自信にもつながります。
また、病院受診の付き添いなどご本人様の安心だけでなく、介護者様の負担軽減につながるサポートも今後さらにニーズが拡大すると考えられています。ご家族の中で介護や医療を必要とする方がいる場合、同居家族や相談相手となる方が自然にケアの主軸(キーパーソン)となり、ときに負担を感じることがあります。そのキーパーソン自身も「自分らしい生活」を送ることは重要です。ご自身の「大切にしていること」を大切にできるからこそ介護が必要な方のことも心から思いやれるのではないでしょうか。
いつまでも「自分らしい生活」を続けるために、ぜひ一度介護保険外サービス提供事業者にご相談ください。
(ハコラク 2022年9月号掲載)
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