人生100年時代の住まい方
「高齢者の住まい」という言葉を聞くと、みなさんはどんな所を想像されるでしょうか?ほとんどの方は「できる限り住み慣れた自宅で暮らしたい」「終の棲家は自宅が良い」「施設には入りたくない」と考えていることと思います。しかしながら、現代は「人生100年時代」。長い人生の中で思いがけない出来事も起こるかもしれません。私たちの住まいは環境や年齢によって変化していく可能性があるとも言えます。
日本では既に2007年に人口の21%を超える「超高齢社会」に突入しており、25年には約30%、60年には約40%に達するといわれています。私たちの住む函館市は、22年時点で36.6%(3人に1人以上)が高齢者です。函館市の国勢調査や介護予防・日常生活圏域ニーズ調査では、高齢単身世帯の割合が国や北海道と比較して高い状況にあり、約40%近くの高齢者が家族・親族との交流頻度が月に数回以下と低く、身内の方を含め人とのつながりが薄くなっている現状があります。「何日も誰とも会話をしない」「近所づきあいが減り困ったときに頼る人が近くにいない」といった社会から孤立した状況が長く続くと、生活に不安を感じるとともに、生きがいを感じなくなってしまいます。
冒頭の「高齢者の住まい」の中には、一般的に想像される介護・看護付きの施設だけではなく、「介護などを必要としない方を対象とした見守りや声掛けのある賃貸住宅」もあります。住宅型なので、自宅と同様に外出や来客も自由です。また、入居者同士の交流スペースがあり、希望すれば食事の提供が可能、24時間管理人が駐在しているなど、「施設」とは違った生活環境を提供する「高齢者の住まい」もあります。
人生100年時代と健康長寿をともに叶えるためには、地域で生き生きと暮らせるための生活環境の確立が欠かせません。住まいを拠点に「自立」と「支え合い」を両立できる暮らし方を、一度ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
(ハコラク 2023年4月号掲載)
よいあすセンター賃貸住宅
函館市本通2-32-1
☎0138-31-8000
https://www.nishibori-hosp.or.jp/yoiasu-chintai/