函館の歴史的風土を守る会(歴風会、山本真也会長)は、今年度の歴風文化賞(第43回)に原風景「弁天町界隈(かいわい)の町並み」(弁天町)など計4件を決定した。表彰式は20日、ベルクラシック函館で行う。
「弁天町界隈の町並み」は函館の歴史、産業、暮らしの記憶が重なり合うことで、原風景として宣言された。幕末には弁天台場が築かれ、明治期には函館船渠(せんきょ)(現函館どつく)が創業、弁天町界隈は発展を続けた。明治時代の赤レンガ倉庫や歴史的建築物が多く残り、港の灯りと共に、開港当時の息遣いを伝えている。
再生保存建築物は、昭和初期の函館市東部地区の住宅の歴史を知る上で貴重な建築物の2件が選ばれた。「白井喜久雄邸」(杉並町)は、1935(昭和10)年ごろ木造平屋建て住宅として建てられ、文化住宅と呼ばれる和洋折衷式の住宅。和風庭園の中に建つ主屋は創建当時の面影を留めており、他の文化住宅とはやや異なる寄棟屋根が特徴。創建当時の姿が残る。
「松岡均邸」(松陰町)も、35年ごろ木造平屋建て住宅として建てられた。玄関と一体となった畳敷きの広い空間があり、創建当時からの建具と共に、昔懐かしい雰囲気を十分に感じ取ることができる。手の込んだ欄間や障子が当時のまま残されている。
このほか、個人賞として東出伸司さんを選出。旧相馬邸の保存に対する取り組みと情熱が高く評価された。東出さんは旧相馬邸の文化的価値にほれ込み、2009年に私費で建物を取得。一般公開し、修繕を重ね保存に努めた。18年には建物の歴史的に貴重な価値が認められ、国の重要文化財として主屋と土蔵が指定された。
表彰式は午後6時から。終了後「歴風会新春チャリティーパーティー」が開かれる。会費7000円。問い合わせは歴風会の斎藤さん(090・2871・3393)へ。




