地域と手を携えて目指すは創業100周年
日本一のオリジナル刃物を世界へ発信
建築資材から電動工具、大工道具、塗料、作業用衣料まで4万点以上のアイテムを揃え、第2次産業に携わる建設関連会社や職人、一般ユーザーを道具で支える「日本一金物店」。前身は山本利助さんが1934年に東雲町で創業した、のこぎりの目立て屋「日本一鋸診療所」。製材所や建築現場へ仕事で回る中、工具販売の依頼に応え続けたことが金物店の礎となり、85年に法人化し、現在は函館市内と七飯町に3店舗を展開している。
ライバル店との競合や身内の不幸など父・弘会長の苦労を見て育った3代目の大樹社長は、高校在学中から店を手伝い知識や技術を身に付け、入社後は新規事業開拓にも精力的に取り組み、86年開店の美原店には立ち上げから携わる。「祖父も父も目立てを生業としてきたこともあり、私の刃物に対する思いも強い」と言い、良い道具を長く使ってほしいと、30年ほど前から鍛冶職人に製造を依頼するオリジナル包丁やハサミを企画し販売。その熱意が伝わり、金物産業が盛んな兵庫県三木市の鍛冶職人が作る刃物ブランド「かじや村」アンテナショップの出店を道内で唯一認められ、昨年、同店の新築リニューアルに合わせ販売ブースを開設した。大樹社長は「地域や仕入れメーカーと協力し創業100年を目指したい。今後はインターネット販売にも注力してオリジナル包丁を日本一にし、いずれは世界へ発信できれば」と奮闘を続けている。
(ハコラク 2024年6月号掲載)
日本一金物店 美原店
函館市美原3‐25‐11
☎0138‐46‐0888
7:30~19:00 (土・日曜、祝日は17:00まで)
無休(年末年始休み)
P有り
クレジットカード利用可