【江差】2月に104年ぶりとなるニシンの産卵活動が確認された、かもめ島の浜辺で9日、稚魚の放流が行われた。江差南が丘小学校1、2年生の29人と一般町民が「大きく育って戻ってきてね」と丁寧に魚体を海に放った。
ひやま漁協江差支所の主催で、江差町の日本遺産認定記念祝いを兼ねて企画。桧山7町と八雲町熊石、同漁協でつくる「桧山管内水産振興対策協議会」の100万匹のうち、5000匹を確保し、この日が今季最後の放流になった。
児童たちは稚魚を激励しようと手紙を用意し「高い波に負けないでね。大きな魚に食べられないでね。昔みたいにニシンがいっぱいとれるように、みんなで戻ってきてね」と声を張り、ソーラン節も披露した。
2年生の梶澤胡遥さん(7)は「稚魚はパクパク元気に泳いでいた。大きくなって江差に帰ってきてほしいな」と話していた。(田中陽介)