介護や福祉の仕事について
人材不足や担い手がいない問題はどの職業でも騒がれておりますが、介護や福祉の業界でも最大の課題であり、解決が急がれています。しかし、このことを解決していくためには、まずは仕事を知ってもらうことが必要です。介護や福祉の仕事は、高齢者の食事や入浴、排せつのお手伝いをするイメージがありますが、食事や入浴、排せつは生活の一部であり、本来の仕事ではないことをここでお伝えしたいと思います。
そこで考えてみたいのが、私たちが普段どのような生活をしているかです。人それぞれ生活の中で重視していることには違いがあると思います。学校や仕事、家に帰ってから家族と過ごす、自分の趣味にこだわりがある、仕事を終えスポーツジムで体を動かす、お風呂に入ってビールを飲むなど、生活の仕方が全く同じという人はいません。私たちが将来、介護やサポートが必要になった時に何を考えるか、それは、これからの生活をどのようにしたら良いかということです。人それぞれですが、今までしていたことがどのくらいできるのだろうか、自分のしたいことはできるのかと考えることではないかと思います。介護やサポートが必要な方たちが自分らしく生活するために必要で、その方たちの思いを形にしていくのが介護や福祉の仕事です。
食事や入浴、排せつのお手伝いをする仕事=介護や福祉の仕事ではなく、介護やサポートが必要な方たちの生活を支える仕事、コーディネートをする仕事です。そのことをより多くの方たちに知っていただくためにも、私たち介護福祉士の養成校は同じ職種の方やほかの職種と連携し、介護や福祉の啓蒙活動を行ったり、例年、福祉・医療関係団体と函館蔦屋書店にて、未来づくりマルシェを開催しています。今後もさまざまな形で発信できるよう取り組んでいきたいと考えています。
(ハコラク 2019年11月号掲載)
函館臨床福祉専門学校
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