生まれ育ったこの町で いつも変わらぬおいしさと 居心地の良さがある場所
大正12年にこの場所で創業し、ルーツはさらにさかのぼるという老舗「そば処ゑびす庵」。函館市本町で生まれ育った若山社長は幼い頃からこの店を訪れており、かつては家族と銭湯の帰り道に寄ることが多く「今日は連れて行ってもらえるかなと楽しみにしていた」と懐かしそうに話す。本町に昔のようなにぎわいを取り戻したいと事業を展開し東奔西走する日々の中で、仕事の合間にサッと食べられる「ざる」をよく注文し、そば処ならではのダシが利く「スープカレーせいろ」などもおすすめだという。仕事に手応えを感じた日に頼みたくなる「海鮮天ざる」は、エビ2本にカニ・ホタテ・イカ・キスなどボリューム満点。カツオや真昆布を中心に複数のダシを合わせる深みあるつゆでサクサクの天ぷらを味わえば「口に入れた瞬間の歯触りが良く、つゆも最高」と顔をほころばせる。 「 いつ来てもおいしく〝いらっしゃい〟という掛け声や笑顔で迎えてくれる居心地の良さは昔から変わらない。100年近く続けてはじめて出せる味があり、作ろうとして作れるものじゃない」と若山社長。この場所でずっと続いてきた伝統が、街の活性化を目指す新たな挑戦を支えている。
(ハコラク 2018年12月号掲載)
そば処 ゑびす庵
函館市本町7‐14 ☎0138‐51‐2992
11:00~19:00 ※土曜日は17:00L.O、
日曜、祝日は15:00L.O
不定休 提携P有り(1,000円以上利用で1時間無料)