戊辰戦争の舞台となった五稜郭の歴史を後世に伝える「第56回箱館五稜郭祭」(協賛会主催)が17日、函館市内で開幕した。初日は五稜郭公園内特設ステージでコスチュームプレー愛好者によるステージパフォーマンスや幕府海軍旗艦の大型山車の展示など、五稜郭の歴史と現代文化が融合した多彩な催しで、多くの市民や観光客でにぎわった。
今年の祭りにはコスプレ愛好者団体「マスカレード」(徳原弥彦代表)のコスプレーヤー約150人が参加。特設ステージでは同団から6組のパフォーマーがダンスや手品を披露し、来場者から熱い声援や大きな拍手が送られた。ゴールデンカムイや新撰組などのコスプレをしたメンバーは園内を練り歩き、来場者と記念撮影してイベントを盛り上げた。
一の橋広場では、幕府海軍の旗艦「開陽丸」と、ペリー提督の乗艦として知られる黒船「ポーハタン号」を模した大型山車が展示され、撮影スポットとして人気を集めた。特設ブースでは五稜郭をモチーフにした「城郭合体オシロボッツ」が披露され、トレーディングカードや解説書などを配布したほか、関連グッズが販売された。
徳原代表は「五稜郭祭に参加できたことはとても光栄。コスプレの活動や文化が認められてきている。まだまだ遠慮している人たちもどんどん参加してほしい」と話した。コスプレ歴3年の清尚学院高3年の村上未来さん(17)は「好きなアニメのキャラクターでダンスができて楽しかった。参加できて良かった」と笑顔だった。
18日は午前10時から午後4時まで。昨年まで戦闘パフォーマンスを演じてきた「箱館稜雲社」の殺陣披露や、陸上自衛隊音楽隊第11音楽隊の演奏などが行われる。(清水孝光)