変化を恐れず〝美味しさ〟を守る 一世紀に渡る歴史と歩むそば処
大正12年にこの場所で創業した「そば処(一)ゑびす庵」。三代目を務める加島敏朗さんの高祖父が、かつて西部地区で営んでいた「えびす庵」、「大黒庵」から続くそば店で、その歴史をさかのぼると130年以上に及ぶ。かえし一つとっても、しょう油の種類、寝かせ方など、組み合わせに限りはなく、どこまでも奥深いというそばの世界。加島さんは先代の仕事を受け継ぎながら、勉強会に参加するなど新たな知識も積極的に深め、老舗の味を柔軟に研鑽してきた。もりつゆにはカツオの本節、荒本節など複数の出汁を合わせており、かけつゆにはさらにイワシやサバの出汁を加えて仕上げている。周辺に飲食店が少なかった時代のなごりで残るそば処には珍しいメニューも根強い人気で、この店のラーメンを求めて毎週通う客もいるという。「おいしかった。また来ます」の言葉が嬉しいと話す加島さん。より旨い味を追求し改良を重ねる姿勢が、客にとっての〝変わらぬ美味しさ〟を守っている。(ハコラク 2018年6月号掲載)
そば処 ゑびす庵
函館市本町7‐14
☎0138‐51‐2992
11:00~19:00
(日曜、祝日は15:00まで)
不定休
提携P有り
(1,000円以上利用で 1時間無料)