温泉街の“餅屋”が作る、ずっしりもっちり極上団子
昭和41年創業の「やきだんご銀月」のショーケースの上には、すぐ横でこしらえる団子が次々と並び、地元の常連からキャリーバッグを引いた観光客まで入れ代わり立ち代わり客足が絶えない。串団子は言わずと知れた同店の代名詞だが、供え餅や赤飯なども毎日用意しており、1歳の誕生日を祝う一升餅を買い求める客が訪れるなど〝餅屋〟として人々の生活と共に歩んできた。 毎朝5時から仕込む串団子の餅には、ご飯のような粘り・コシ・甘味が備わるよう北海道産米のやや粗い上新粉を使用。つきたてのようなやわらかさの中にもっちりとした弾力があり、この餅とほぼ同量乗せている餡と合わされば、串がたわむほどにずっしりとした重さに。炒りゴマの油分まで余すことなく閉じ込めた香り高い「ごま」や甘さの中にまろやかな塩味が光る「しょうゆ」など、たっぷりとしたタレに包まれる極上団子は、今も昔も変わらぬ味で子供からお年寄りまで世代を超えてとりこにしている。
(ハコラク 2018年12月号掲載)
やきだんご銀月
函館市湯川町2‐22‐5 ☎0138‐57‐6504
8:30~17:30 不定休 P有り