食や音楽でワクワクさせ
人と人とが楽しくつながる場所に
ＪＲ森駅から車で約10分。農地に囲まれて立つ「Ｃａｆｅ Ｙａｍａｇｏｙａ」は、この土地で野菜を栽培する黒澤農園が直売所の立ち上げに当たり、買い物がてらひと休みしたり、料理で野菜に興味を持てる場所を作ろうと昨年７月にオープン。森町を拠点にライブ活動や楽曲制作を行う佐々木唯菜さんが店長を担い、食事や音楽が楽しめる直売所併設のカフェとして、ワークショップやイベントも開催している。
窯焼きピザや肉の旨み感じる手ごねハンバーグなど、食べ応えあるメニューの中でも特に一押しは「船乗り爺ちゃんの賄いスープ」。〝爺ちゃん〟とは漁師だった佐々木店長の祖父のことで、遠洋漁業の船上で食べた鶏料理に感動しシェフから教わったレシピを、祖父から祖母、母、自分へとつないできた思い出の味という。チキンレッグを水からコトコト煮込み、塩、コショウ、しょう油でシンプルに味付け、ニンジンとダイコンを合わせて一晩寝かせるのが味のポイント。２日目のスープは、鶏ダシの芳醇な香りと野菜の甘みがたっぷりで、味の染みた鶏肉はプリッと食感を残しつつスプーンでほぐれるやわらかさ。来店者の要望に応え、ニンニク香るグレイビーソースと半熟卵を絡めて味わう「ロコモコ」や食後にぴったりなサイズの「ミニパフェ」といった新メニューも増やし、子供も大人も足を延ばしたくなる空間を、地域の人と一緒に作り上げている。
（ハコラク ２０２４年５月号掲載）
Ｙａｍａｇｏｙａ
森町白川３８‐１
☎０９０‐６９９５‐３０１１
１１：００～１９：００
（日曜は１０：００～１６：００）
月曜定休
禁煙 Ｐ有り
ポツンと佇む小さな食堂④／Ｙａｍａｇｏｙａ
「船乗り爺ちゃんの賄いスープ」（単品８００円、ライス付き１，０００円）は、ニンジンとダイコンにしっかりと鶏のダシが染みた滋味深い味わいで、和風の味付けにご飯が進む。
「ロコモコ」（１，１００円）は、「船乗り爺ちゃんの賄いスープ」を使った野菜スープ付き。
妹と弟の３人で音楽ユニット「Ｓｉｂｌｉｎｇｓ」としても活動する佐々木店長は、「面白いことが生まれる場所にしたい」と話す。
店内
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