コーヒー豆の豊かな個性を引き出し
飲む人の求める味を作り上げる
世界基準で品質評価が80点以上に判定される「スペシャルティコーヒー」の生豆を焙煎し、飲食店へ卸販売している「珈琲文庫」。実家が喫茶店を営んでいた代表・川崎宏さんにとって、コーヒーは幼い頃からなじみが深く、学生時代のアルバイト先も、札幌市での就職先もコーヒー専門店とコーヒー一筋。帰函を機に車庫を焙煎室に改装し、不動産業の傍ら自家焙煎をスタートさせ、2010年、珈琲文庫を設立した。コーヒー業界の人脈を生かして仕入れる高品質の豆と、味の良さが口コミで広がり、今では20軒以上のオーダーメイドを手掛けるほか、市内の飲食店でオリジナルの豆を販売している。
“味のおいしさ”にこだわり、数種類のコーヒーを飲み比べてもらい顧客の好みを探り味覚を共感させて、望みの味や香りを的確に表現。川崎さんは「職人というよりは、求める味を提供できるロースターでありたいですね」と穏やかに笑う。算出したデータを基に焙煎機の前でコーヒー豆の爆ぜる音に耳を傾け、テストスプーンで焼き色や香りを丁寧にチェックし、狙った味へと仕上げていく。
(ハコラク 2021年11月号掲載)
珈琲文庫
問い合わせ https://coffeebunko.net/