直し続けたからこそ出合える
ずっと身に着けたい自分だけの一着
2011年に松風町で開業した「古着屋ハンバーグカフェ」は、若松町に移転し今年2月で3年目を迎えた。アメリカンカジュアルスタイルを軸に、アメリカの古着を厳選して取り揃え、学生からコアな古着ファンまで幅広い年代から支持され、オンラインショップには全国から注文が入る。
子供の頃から服作りが好きだった菅家梓さんは、夫の富雄さんと店を立ち上げる前から、古着のリペアやリメイクで付加価値を付けた商品を販売するなど、15年以上に渡り技術を培ってきた。流行に左右されることなく、一点物や個性的なアイテムを長年愛用する人が多いアメカジファッションに、リペアやリメイクは必要不可欠な存在。菅家さんが請け負う依頼は「これだけは直して着続けたい」という強い思い入れのある品々ばかり。長く着た服ほど生地全体に傷みが蓄積し、修繕箇所以外の補強が必要だったり、直してもすぐに別の部分がほころんだり、古着ならではの苦労も多いが、「一から作るのとは違い予想を超えた良い仕上がりになることもあって、繰り返し直していくことで変化する面白さもある」とやりがいを語る。手頃な量産品で服の買い替えも容易になった時代に、お気に入りの一品と向き合い続けた人だけが出合えるファッションの魅力を教えてくれる。
(ハコラク 2021年5月号掲載)
古着屋Hamburg Cafe
函館市若松町29‐3
☎0138‐84‐5888
12:00~18:00
水曜定休
クレジットカード利用可
https://www.hamburgcafe.jp/