東京とのパイプを生かして人をつなぎ 地域のにぎわい創出を後押し
東京の会社で地域創生につながる官民共同のイベント企画や展示会などを手掛けていた遠藤さんは、観光客でにぎわう西部地区に、今年5月コミュニティーバル「モトナナ」をオープン。仕事を通じて縁があった函館への移住を考えるようになったのは、当時受けていた地域活性化の相談だった。「食も観光も楽しめるおもしろい街なのに、ブレイクするにはあと少し何かが足りない。もったいない」。毎月のように足を運ぶうちにそう感じるようになり、腰を据えて観光資源をさらに磨く手伝いをと、生活基盤ごと拠点を函館に移動した。「食事とお酒を囲んで語らうと、人と人の距離はグッと近くなる」とコミュニケーションを主軸にしたバルを開業。地元の人との交流を深め、伝統行事にも積極的に参加し、地域ならではの空気を満喫している。
「人が来ない場所に目玉になるものを置いて、新しく人の流れを作る」「長いスパンで消費行動につながる新しいムーブメントの仕掛けを」…。俯瞰で物事を見ているからこそのアイデアは尽きず、住んでいるからこその利点を生かす活動に注力する。「官・民・産さまざまなところを巻き込み、地元住民主体の新事業を立ち上げたい」。遠藤さんはこれまで培ってきたノウハウや人脈をフル活用。〝情報や流行の発信〟を基軸に、第一線で活躍する飲食・観光・流通・娯楽・ITなど多種多様な関係者を招き、地元交流型のワークショップやイベントを提案していく予定だ。
「まずは焦らず時間を掛けて地域になじんで、誰でもふらりと立ち寄れる場にしていきたい。できる事から1つずつ始めていきます」と、地元を盛り上げる熱意を燃やしている。
(ハコラク 2019年10月号掲載)
moto7
函館市元町7‐9
☎0138‐85‐8277
11:00~22:00L.O
不定休
喫煙可
クレジットカード利用可