誠実に努力を重ね
ストイックに料理に向き合う
函館市駒場町にあった「居酒屋たちばな」の姉妹店として2014年に開業し、22年に今の場所へ移転した「魚と酒 樂」。はこだて自由市場の老舗鮮魚店「佐藤商店」から仕入れる今が旬のイカなど選りすぐりの魚介を使う小料理屋風の一品料理や、橘希代美ママと実里さん親子の家庭的なもてなしが人気を集め、全国から通う常連客でにぎわっている。
昨年から本格的に調理に携わる小山竜太さんは、もともとは同店の常連客。市内のバーに勤務する傍ら新型コロナ禍で飲食業全体が苦しい時期に、店を手伝うようになった。「橘ママと一緒に働くうちに、お客様第一主義の姿勢に影響を受け、調理の仕事にも興味を持つようになり、自分の将来も見据えて、この店で働きたいと思った」と話す。現在の担当は、絶妙な火力でふっくらと焼く「キンキ焼き」などの焼き物や揚げ物。最近は店の顔ともいえるお通し作りも任されるようになった。材料を吟味し、注文した料理への期待を高めるような味付けや盛り付けに創意工夫を凝らす。「今は仕事を覚えることに全力で、手応えをつかみかけているところです」と、仕込みほか、新作メニューの考案にも積極的に取り組む。店の細部や来店客の様子に目を配り、笑顔を絶やさず働く姿に、橘ママは「毎日、目覚ましく進化中。安心して仕事をお願いできる」と信頼を寄せている。
(ハコラク 2024年8月号掲載)
魚と酒 樂
函館市本町32‐13 第4LC館1F
☎0138‐76‐8210
17:30~24:00
不定休 喫煙可
キャッシュレス決済利用可