塩数の子や紅鮭が好評の店に
「毎度様です」のあいさつが心地良く響く
朝市大通り側の入口を入って右側、えきに市場の顔ともいえる位置にある「鈴木商店」は、いつも活気に満ちている。〝鮭職人〟と呼ばれていたという先代の深山稔さんが、北海道からの贈答品として本州で人気を博した北洋産紅鮭を看板商品に、海産物を扱う店として40年ほど前に開業した。
今年2月に稔さんが急逝。その遺志を継ぎ、常連客からも「おかあさん」と慕われる妻の美津子さんを中心に、長男夫婦と長女が家族一丸で店を守り、朗らかな接客を心掛けている。
取り扱う商品が増えるたび、スペースを広げていったという店には、タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニのほか、頭付きの紅鮭、イクラのしょう油漬け、干物といった選び抜いた品々がずらり。自信を持っておすすめするのは自家製の「塩数の子」。創業以来、受け継いできた手法を守りながら、一つひとつ手作業で仕上げる。口の中で弾けるプチプチとした食感と上品な旨味が絶妙で、全国からも注文が多い。
(ハコラク 2022年1月号掲載)
カネノヤマ 鈴木商店
函館市若松町9‐19(えきに市場内)
☎0138‐27‐1912
6:00~14:00
第3水曜定休(ほか不定休有り)
キャッシュレス決済利用可