愛嬌たっぷりの看板ヤギがお出迎え
国道229号線を少し外れ、山道を進んだ先にある大津牧場直営の「ミルク茶房ひそっぷ」で、ヤギから出迎えを受ける。小さな子牛小屋の屋根に立つ姿がかわいらしく、心もほっこり。店主の大津美保子さんは宮城県出身。北海道にあこがれ酪農経営の夢をかなえるため北海道上川町で農業実習を受けていた時に、同じく青森県から実習に来ていた良夫さんと出会い結婚。新規就農を目指して夫婦で1985年にせたな町へ入植し、牛の餌になる牧草になるべく化学肥料を使わずに牛を飼育するなど、自然に優しい昔ながらの酪農を営んでいる。「お客様の顔を見て交流を深めたい」と美保子さんが直営店をオープンさせたのは2000年で、現在は、良夫さんが牧場、美保子さんが製造と役割を分担。旬の果物や野菜を使った「ジェラートダブル」が人気で、この日は「かぼちゃ」と「クッキークリーム」をチョイスし、外のベンチに腰掛けて、のどかな景色を眺めながら味わった。搾りたての牛乳で製造した濃厚な「ソフトクリーム」は次の機会のお楽しみにしよう。
2階建ての「立象山展望台」はぐるり360度のパノラマ風景が楽しめる絶景スポット。心地良い風が吹き抜ける屋上に上り、眼下に広がる町、海風を受けてゆっくり回転する日本初の洋上風力発電施設「風海鳥」、フェリーターミナル、遊楽部岳を見渡す。堤防から見る海に切り立つ鋭い3つの奇岩「三本杉岩」の高さ約30mの堂々たる姿に感動した。
(ハコラク 2019年8月号掲載)
ミルク茶房ひそっぷ
せたな町北桧山区丹羽369 ☎なし
12:00~17:00、日曜・祝日は11:00から
不定休(営業は4~11月上旬ごろまで)
P有り