多国籍料理とワインで偶然の出会いを分かち合う
大三坂のほど近く、和洋折衷様式の歴史ある建物に明かりを灯す「ランプ」は、ナチュラルワインと小皿料理の店。土間や梁はそのままに、吹き抜けになった店内は、スタンディングカウンターと小さなテーブル席が２つ。東京のエスニック料理店やカフェ、バーで経験を積んだ澤田勇也さん、ひと美さん夫妻が、日本、ベトナム、タイなどの多国籍な家庭料理や焼き菓子を用意し、国内外のワインをはじめ、ハンドドリップコーヒーやハーブティーと共に振る舞っている。
黒米の台湾おにぎり、厚あげの肉詰めベトナムトマトソース、きのこのバルサミコマリネ…。ショーケースにはテイクアウトでも人気の総菜が並び、スパイスが効いた料理がワインに合うという。レモングラスやコブミカンの葉が香るピリ辛ソーセージ「サイウア」は、パクチーソースと相まってクセになる一品。しっとりやわらかな鶏ハムが乗る「フォー」は、丁寧に煮込んだ鶏ガラスープが滋味深く締めにも最適。ふらりと一杯昼飲みを楽しんだり、深夜のコーヒーで一息ついたり、地元の人も旅行者も一緒に、思い思いの時間を過ごせる場所だ。
（ハコラク ２０２５年３月号掲載）
ｌａｍｐ
函館市元町３０‐１０
☎０５０‐６８６６‐１０９２
１１：３０～１６：００
１９：００～２３：００（２２：３０Ｌ．Ｏ）
※夜営業は木・金・土曜のみ
日・月曜定休
禁煙
西部地区 おいしい酒場へ⑤／ｌａｍｐ
夜限定の「サイウア」（９３０円）は、タイ北部チェンマイの郷土料理。鶏とエビ２種類ある「フォー」（各９００円～）は、バンバンジー風のショウガダレで味変するのもおすすめ。４種類ほど用意する「本日のグラスワイン」は１杯７５０円前後。ボトルワインは４，６００円～。
４年前に東京から函館に移住した澤田さん夫妻は、育児のため昼と夜交代で店に立ち、「１杯だけでも気軽に立ち寄り、ワインをもっと身近に楽しんで」と話す。
ショーケースには１０種類ほどの総菜が並び、豚そぼろや油ふを混ぜ込む「黒米の台湾おにぎり」（大１個３２０円）が定番の人気。この日は「きのこのバルサミコマリネ」「タイ風オムレツと紅くるりのサラダ」（各４５０円）なども。
手書きの黒板メニューには、その日のおすすめがずらり。夕飯のおかずに総菜をテイクアウトする人も多く、弁当販売の準備も進めている。
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