ジューシーな鶏つくねを一期一会の日本酒とともに
「居酒屋 宝来東屋」は、あさり坂の麓近くに暖簾を掲げる大衆居酒屋。1930年創業の「東寿司」をルーツとする「家庭料理居酒屋 東屋」の後継者がいなかったことから、藤川修一社長が「この場所に気軽に集まって飲める場を残したい」と4代目として築70年以上の建物ごと引き継ぎ、2018年にリニューアルオープンした。
函館市内の飲食店で6年間腕を磨いた秋田谷椋太店長が一人で店を切り盛り。刺身やダシ巻き玉子など定番の居酒屋メニュー、イカを使った郷土料理、本日の一押しを揃え、焼き物はすべて炭火で焼く。看板メニューは国産豚と国産鶏の生肉を一本ずつ串打ちし、備長炭でじっくりと焼き上げる焼き鳥で、昨年登場した「手ごねつくね」は、秋田谷店長の自信作。豚の網脂で包んで閉じ込めた鶏ひき肉の旨みが、肉汁とともに口の中にジワッと染み出す食感がクセになる。10~3月までは参加する日本酒頒布会から毎月2本ずつ届く限定酒があり、その時にしか出合えない一献も提供。1人でふらりと立ち寄る近所の人、SNSの情報を頼りに訪れる観光客など、誰もが酒を供に料理を楽しんでいる。
(ハコラク 2025年3月号掲載)
居酒屋 宝来東屋
函館市宝来町20‐9
☎0138‐76‐2193
17:00~22:00L.O
水曜定休
禁煙