江差の今と昔をイメージしたコーヒーを
自家製スコーンと楽しむ
「かもめコーヒー」はいにしえ街道沿いに今年3月に開業したばかり。以前から江戸時代末期建造の土蔵を併設したこの建物の雰囲気が気に入っていたという、札幌市出身のフォトグラファー佐藤衆子さんが、店内をリノベーション。江差町出身の夫とともに店を切り盛りしている。
コーヒーは函館市にある自家焙煎コーヒー店「ブルースの木」にスペシャルティコーヒー豆のブレンドを依頼。「江差の五月は江戸にもない」と謳われたかつての町の繁栄をイメージした香りも華やかな「5月」と、姥神大神宮渡御祭が行われる季節と、380年以上続く祭りの歴史の重みを思い描いたどっしりとした風味の「8月」の2種類を基本に、ゆっくり丁寧にネルで落とした唯一無二の一杯を提供している。残暑厳しい季節にぴったりなのは、しっかりとした味はそのままに、飲み口が軽やかになるよう「5月」と「8月」をブレンドした「コールドブリュー」。シロップやジュースと組み合わせた「フレーバーコーヒー」も人気で、中でも町のシンボルの名を冠した「かもめ島」は、青いオレンジシロップやトニック、エスプレッソが織りなす層が美しい。柑橘と炭酸の爽快感とコーヒーの苦みがクセになる。自家製スイーツ「スコーン」は外はカリッと中はフワッとした食感。プレーンと日替わりの2種類を用意しており、優しい甘さがコーヒーを引き立てる。
(ハコラク 2024年9月号掲載)
kamome coffee
江差町姥神町90‐1
☎090‐6694‐1332
11:00~17:00
不定休 禁煙
キャッシュレス決済利用可