したたる蜜から漂うイモの甘い香り
炭火でじっくり焼き上げる天然スイーツ
「トランキーモ」は〝トロ甘〟な壺焼きいもと、その焼きいもを使ったスイーツが人気。相田雄一代表が自身も好物の焼きいもブームが、近年全国的に到来していたことを受けて２０２１年開業した。
焼きいもは冷めても滑らかな舌触りを追求し、熱の対流や伝達、放熱によるサツマイモの糊化や糖化といったデータを細かく取って研究を重ね、２年がかりでたどり着いたこだわりの一品。滑らかさを追求したのは介護施設で看護師としても働く相田代表の「年配の人や小さな子が喉につまらせずおいしく食べられるように」という優しい配慮から。ガーデニング用の鉢を利用した壺の中に炭を入れて網を敷き、サツマイモを乗せて下からあぶり、温度計などで細かく温度を測って調整。焼けていく音にも耳を澄ませ、場所を入れ替えながら焼き上げる。途中、一度休ませることで、適正な水分量が保たれ、トロリとしたたるほど〝蜜々〟な食感に。自家製カスタードクリームを挟んだ焼きいもに砂糖をかけバーナーであぶる「焼きいもブリュレ」や夏にうれしい「冷やしいも」など、創意工夫を凝らした商品が客を飽きさせない。
（ハコラク ２０２３年７月号掲載）
主な出店場所
函館市美原「デイサービスセンター ほのぼの」駐車場
（イベント出店以外の土・日曜） ほか、道南のイベント会場など
Ｔｒａｎｑｕｉｍｏ
☎０９０‐８９０２‐６３０９
（１７：００～１９：００）
絶品キッチンカーグルメ④／壺焼きいも Ｔｒａｎｑｕｉｍｏ
「焼きいも」（Ｍ４００円、Ｌ４５０円）の品種は季節で異なり、現在は「紅はるか」。秋からは夕張郡由仁町と栗山町のブランドサツマイモ「由栗いも」が登場する予定。
客足が途切れたのを見計らって、壺の表面を触り火吹き棒で温度を調整する。
「焼きいもブリュレ」（５５０円）で使うカスタードクリームは市内ケーキ店「ボン・ガトー・マリス」監修で、ラム酒が豊かに香る上品な味わい。
赤で店名を書いた黒地の看板が目印。「トランキーモは、スペイン語で“焦るなよ”という意味のトランキーロに、壺の中でゆっくりイモが焼けていく様子に掛けて名付けました」と相田代表。
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