脊柱管狭窄症について
昨年、大人気だった芸人さんのネタで、「50歳過ぎたらカラダの痛くなる場所!」「膝!」というのがありましたが、加齢が原因で整骨院に来られる方で、膝疾患に負けないくらい多いのが腰痛症です。椎間板ヘルニア、腰椎分離症、ギックリ腰などよく耳にするかもしれませんが、これらは若年層にも多くみられる腰の疾患です。加齢が原因の腰痛として多くみられるのは「脊柱管狭窄症」です。70歳以上だと、10人に1人ぐらいはこの症状に悩まされていると言われています。
脊柱管狭窄症がどんなメカニズムで起こるのかを説明します。神経が通るトンネルのことを脊柱管と言います。その通り道が狭くなると神経が圧迫されるのですが、骨そのものが変形して突出したり、椎間板ヘルニアやすべり症が突出して、脊柱管を狭くするのが代表的な原因です。神経が圧迫されると血流が悪くなり、腰部痛だけでなく下肢のしびれや痛みが出てくることがあります。しばらく歩くと下肢のしびれや痛みが出て歩けなくなり、前かがみになって少し休むと治まって、また歩けるようになるのを繰り返すことを「間欠跛行」と言います。この間欠跛行が悪化してくると、いよいよ手術を考える方が多くなりますが、その反面、手術はしたくないとおっしゃる方も多く、鍼灸治療などでの保存療法を希望される方も多くみられます。
脊柱管を外に出しっぱなしだったゴムのホースだと想像してみてください。石で何年も圧迫されていたゴムホースは、石をどけても元通りになるまで時間が掛かりますが、短期間の圧迫なら、元に戻るのが早いかもしれません。脊柱管狭窄症も早めの検査、治療をおすすめします。膝の寿命は50年と言われています。であれば、腰椎の寿命はさしずめ60年といったところでしょうか。人生50年と言われた時代ならまだしも、今は人生100年時代。寿命を超えてもまだ使わせてくれている自分の関節に感謝しつつ、仲良く付き合っていきたいものです。
(ハコラク 2023年2月号掲載)
堀江はり灸整骨院
函館市上野町7-51
☎0138-59-3349
■診療時間/ 8:00~12:00
14:00~20:00
(金曜は午前休診、土曜は17:00まで)
祝日、第2・4日曜9:00~12:00
■休診日/第1・3日曜