鍼通電療法
鍼施術には、鍼を体に刺入して、鍼を電極として通電する鍼通電療法があります。鍼の種類は、金鍼、銀鍼などもありますが、一度で使い捨てるステンレスのディスポーザブル鍼が多いです。太さは0.15㎜から0.25㎜位、長さは3㎝から6㎝位で、その人の体格や目的の深さによって太さや長さを調節します。 鍼通電療法は5つの対象と目的に分類されています。①筋肉パルス/骨格筋への筋内循環改善。②神経パルス/末梢神経への神経機能調節。③椎間関節部パルス/脊柱の椎間関節部周囲への循環改善。④皮下パルス/皮下組織への循環改善。⑤反応点パルス/反応点を介して、自律神経を調節する作用があります。
体の神経細胞膜の外側には、ナトリウム陽イオンと塩素陰イオンが多いのに対し、細胞内には、カリウム陽イオンとタンパク質陰イオンが多量に存在します。脳内からの指令や体外からの刺激により、ナトリウム陽イオンの膜透過性が急速に増加し、細胞内に流入する事を活動電位インパルスとも呼び、電気信号を運動神経に伝え、筋肉が動く事に繋がっていきます。
鍼通電療法で、鍼を電極として目的の筋肉に刺入した時にも、活動電位が発生し、自動的に筋肉が収縮弛緩し、持続的に繰り返すことで、静脈血を心臓に押し戻す筋肉ポンプ作用を助けます。これが、心地良い刺激となり、血行を改善したり、しこりをほぐしたり、痛みを和らげます。
時間や周波数、波形を変化させる事もできます。通電時間は10分から20分位、周波数は1ヘルツから10ヘルツ位の低周波数が適しているとされています。波形は、こりや痛みには連続波、麻痺やしびれには断続波、痛みや麻痺には疎密波が良いとされています。
鍼治療は症状の改善や健康増進にも役立ちますので、一度受けてみてはいかがでしょうか。
(ハコラク 2022年10月号掲載)
鍼灸整骨 治療院 ふれあい
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