「ケアマネジャー、替えられますよ」
「ケアマネジャー(以下、ケアマネ)って、別の人に替えられるんですか?」という相談を受けることが増えてきました。読者のみなさんの中にも同じ疑問をお持ちの方がいらっしゃるかと思いますが、答えは「できます」ということになります。厳密には「一部できない」場合もありますが原則的には可能です。
ケアマネの仕事は介護保険サービスの中で唯一、利用者の「金銭的自己負担」が無いサービスのため「無償で働いてくれているのかしら?」という思い込みがあり、「ちょっと相談しづらいけど、仕方ないか」と考える方が多いようです。しかし、ケアマネも報酬はもらっていますし、本来は「利用者が自分らしく暮らすことを支援する」専門家ですので、「気軽に相談できて信頼できる人」である必要があると思います。介護保険制度は、利用者が自ら自由にサービスを提供する者と契約を結べる制度であって、当然、契約解除も自由です。それによって介護サービスの業界に競争原理が働き、高いレベルを有するケアマネが選ばれ、そうでない場合は努力するか、市場から退場するという考え方に基づいています。それが最終的に介護保険サービスを利用する国民の利益になるからです。「ケアマネ、替えてみようかな?」と思われている方、ぜひ一度替えてみることをお勧めします。
「一部できない」場合についてですが、ケアマネは居宅介護支援事業所に所属しています。「契約」とはこの事業所との契約になります。介護保険施設に入所されている場合や一部のサービスは、そのサービス事業所のケアマネ以外を選ぶことができません。また、認定区分が「要支援」の場合も地域包括支援センターと契約する決まりになっています。この場合は担当のケアマネを変更したければ当局が相談を受け付けます。
(ハコラク 2018年5月号掲載)
株式会社函館介護支援研究所
介護の相談 丸山事務所
函館市富岡町1‐49‐5
☎0138‐83‐5842
利用時間/8:30~17:30
定休日/土・日曜、祝日、年末年始