大沼の漁師が一家でつないだ
鯉のあらいの伝統を守る
「宮崎鯉屋」は、大沼で4代続く漁師が1975年に立ち上げた鯉のあらいの持ち帰り専門店。生きの良い鯉をさばいて骨を感じさせないよう薄切りにし、身が軽く反るまで湯通ししたら、冷水で2度締めてコリコリ食感に仕上げる。〝鯉屋〟の2代目としてこの伝統製法を受け継ぐ宮崎健太郎さんは、「北海道の人は新鮮な海魚になじみが深いので、泥臭さがあると川魚は受け入れてもらえない」と、山の湧き水を引き込むいけすで鯉にしっかりと泥を吐かせ、少しでも臭みを感じると店を休むほど徹底して味を守ってきた。獲れたての活ワカサギを生炊きする無添加の佃煮も人気で、大沼の四季とともに自慢の味を伝えている。
(ハコラク 2023年5月号掲載)
宮崎鯉屋
七飯町西大沼333
☎0138‐67‐3029
9:30~16:30
月曜定休(1~3月下旬まで冬季休業)
P有り