【七飯】大沼合同遊船(川村晃也社長)は8日、冬期間に陸揚げしていた遊覧船を大沼湖に下ろした。静寂だった湖面は華やかになり、11日の営業開始に備え最後の点検などを行う。
湖面凍結のため発船場近くに引き上げられていた5隻は、3月下旬から船体塗装などを開始していた。下架作業は午前8時ごろから始まり、社員ら約10人が船を専用のレールに乗せて滑らせ、ゆっくりと湖面に浮かべた。団体で訪れていたインバウンド(訪日客)は対岸から動画を撮影するなど、この日限りの珍しいシーンを楽しんでいた。
同社の堀純副社長(50)によると、昨年の利用者は約8万人で、コロナ前の水準に近いという。今年4~5月の団体予約は昨年より2割ほど多く「コロナ禍明けで国内からの旅行者が増えていて、時間に余裕を取って遊覧船を利用する人も多くなっている」と話す。
遊覧船の魅力について「駒ケ岳だけでなく大沼の全体像を楽しめる」とし、約30分の島巡りの利用を呼び掛けている。料金は大人1460円、小学生730円。運航は例年11月下旬ごろまで。(山崎純一)