【松前】第76回松前さくらまつり(北海道まつまえ観光物産協会主催)が20日、松前公園で開幕した。ほぼ満開となったソメイヨシノ、徐々に花数を増やし始めた八重桜の南殿(なでん)などが美しい花を揺らし、最北の城下町を鮮やかに彩っている。
開会式には姉妹都市の福島県伊達市、滋賀県近江八幡市、愛媛県松前(まさき)町の関係者、来賓の逢坂誠二衆院議員、冨原亮道議会議長や道南各自治体の関係者らが出席した。
同協会会長に就任したばかりの工藤夏子会長は、多くの人の手で園内のサクラが維持されていることに触れ、「開花を見ることができるのは、町民がどれだけこのサクラを愛しているのかということ。松前自慢のサクラをご覧いただきたい」とあいさつ。若佐智弘町長は「北海道の春は松前から。中咲き、遅咲きと1カ月咲き誇るサクラのリレーを楽しんでほしい」と呼び掛けた。
初日は肌寒い強風にも関わらず多くの人が来園し、出店もにぎわった。次々と見頃を迎えている早咲き品種のサクラや足下を彩る野草も愛でながら散策を楽しんでいた。家族7人で訪れた函館市の会社員、金沢桜叶さん(20)は「昨年松前に来た時は散り際の時期だったので、今年はきれいな桜を見ることができて満足です」と話していた。
まつり期間は5月6日まで。21日は伊達市の物産展を開催。カレンダーがもらえるスタンプラリーも実施している。今後、海上自衛隊大湊音楽隊コンサート(27日)、松前高校書道部、芸能部のパフォーマンス(28日)、松前郷土芸能大公開(29日)などを開催。日没後から午後9時までライトアップも行われる。(今井正一)